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よく言われることですが、人は忙しいほど時間を作って何かやれるし、時間を有意義に遣えるのです。ある会社に勤めるOLはとても旅行好きで、夏と冬のボーナスを頼りに年に2回ほど海外旅行をしていました。行く場所も、ハワイや香港やバリ島などリピーター的に訪れる場所と、モロッコ、ペルー、アイルランドなど海外旅行上級者向けのツアーをうまくバランスさせて、ほとんど一人で出かけていました。パリやニューヨークなどの大都市は、ただ漫然と行くのではなく、今回はルーブルでやっているこの企画に合わせて・・・というふうにテーマを決めるなど工夫し、とにかく忙しい中で、旅行の計画を立てて実行するのが、彼女の楽しみだったんですね。
いつも思うのは、もっと時間がほしい、もし時間があったなら、もっと有意義でオリジナリティ溢れる旅ができるのに、というものでした。そんな彼女は47歳で、会社の早期退職制度を利用し会社をやめました。退職金は割増でしたし、それだけ旅行しているわりには貯金もありました。
が、しかし・・・・・。
旅行が楽しかったのは、最初の1−2年だけでした。3年目からは、ほとんど行かなくなってしまったんですね。何故かと尋ねると、彼女いわく、いつでも行けると思うと、旅の価値がなくなったように感じるというのです。毎日の仕事を何とかやりくりし、同僚といつ休暇をとるかをすり合わせながら、今回の休みは4日だからここ、 次は連休に休暇を引っ掛けられるからあそこ、と限られた制約のなかで計画を立てるのが楽しかった。無限大に時間があると思うと、逆にこれと決めにくいというのです。
同じことは、買い物にも言えると思います。私たちが買い物が楽しいのは、それと意識せずとも、予算があるからです。もし、いくらでもお金があって何でも買っていいとなったら、つまらない。3万円と予定していたものがバーゲンで1万円で買えた!そこに買い物の醍醐味があるのは、誰も否定しないでしょう。忙しいし、お金もあまりないし、部屋は狭いし、なんて制約はむしろチャンス。だからこそアイディアも浮かぶし、時間にしろお金にしろ、いろいろやりくりする中で何とか有意義なものを見つけていくことができるのではないでしょうか。
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