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Feautres.2 Saving SMILE ESSAY.
Vol.8  笑うよりうける時代なのか?
最近気になる、というか、いささか鼻につく笑い方をふたつ。

ひとつめは、テレビのバラエティ番組などでタレントさんがよくやっている笑いかただけれど、相手の話に、 ゆっくり手をたたきながら笑うこと。この場合、笑い顔と手叩きはテンポが大きくずれている。 昔からある「笑顔で拍手」とは違う。手叩きは大きく2,3回、多くても5−6回だろうか。 いったいいつ、どこからはやったのかわからないけれど、美しいドレスを着た若い女性がこれをやっているのをみると、 いい感じがしない。

その手は、私には「その話、うけたわ」ということを証明しているようにうつる。 テレビならうけを狙って話をすることは多いだろうが、ふつう、そこまで計算して話さないのに、 聞き手は「うけ」の承認を与えている。

ふたつめは、電話での会話などに多いのだけど、話の途中に、頻繁に入る「アハハハハ」という笑いである。 個人的にはまじめで重い話をしているつもりでも、このアハハハハがはいるとがっくり気が抜けてしまう。 逆に、この話ってそんなに可笑しいことかしらなどと不思議に感じてしまったり。 しかも、アハハを連発する人に限って、なんかタイミングが合わないといおうか、肝心のところでは反応が鈍かったりしている。

この二つの笑いを取ってみても、今は、うけを狙って何かをしたり話をしたりし、相手の側も、其の部分を評価してあげる ことが二人の円滑なコミュニケーションの第一歩なのかもしれないと感じる。 なんか心に届く前にとりあえずのうけの形って気がして、どんどん自然の笑いから遠ざかっていくようで淋しい。
岸本裕紀子写真岸本裕紀子
エッセイスト、政治コラムニスト。1953年生まれ。慶応義塾大学卒業後、女性誌編集部を経て渡米。NY大学行政大学院修士課程修了。近著は『30代は女のベストシーズン!』(扶桑社)、『「だれかいい人いない?」といっているあなたへ』(講談社)など多数。
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