いつも魅力的な笑顔の話ばかりなので、今回はちょっとイヤな笑顔、何故かひっかかる笑顔、好きになれない笑顔など、ネガティブな笑顔についての考察を。
よく言われるのは、「口元は笑っていても、目は笑っていない」というもの。一見愛想がよさそうに見えても、ちょっとした拍子に、その人間の冷たさ、計算高さ、無関心さなどが感じられてしまって、怖いなあと思うことがある。意地悪そうな微笑み(と言っていいかどうか)も、男性より女性の方がすることが多いように思う。
例えば、誰かが新しい試みに失敗した時、恋人に去られて失恋を告白された時などに見せてしまう。その前提として、その人の幸せに対してのジェラシイがあるのはいうまでもない。タイミングの悪い、というか、そこで笑っては失礼な笑いというのも、いただけない。笑いは自然にでるとはいっても、やはりその場にいる人の気持ちに配慮しなくては。もっとも私も、人のしゃっくりには弱く、誰かがしゃっくりをしだすと、申し訳ないと思いつつも、どうしても可笑しさを抑えきれず、アハハハと笑ってしまう。ごめんなさい。
自分より下の人に対してはエラソーにしているくせに、自分より立場が上の人に対してはやたらへらへらとしまりのない笑い顔を見せる人も好きではない。政治家などに多かったりするが、外国で要人との過剰な笑顔での会談の様子が中継されたりすると、「この政治家って外国面(そとづら?)がいいんだ」とあきれてしまう。いずれにせよ、偽の笑顔は人をだませないのである。
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| エッセイスト、政治コラムニスト。1953年生まれ。慶応義塾大学卒業後、女性誌編集部を経て渡米。NY大学行政大学院修士課程修了。近著は『30代は女のベストシーズン!』(扶桑社)、『「だれかいい人いない?」といっているあなたへ』(講談社)など多数。
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