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Feautres.2 Saving SMILE ESSAY.
Vol.5  自分は人を笑わせることができない、と悩んでいる人に
「笑いをとる」という言い方がある。
ちょっと前まで、女の人は男の子の冗談に対してそれなりに敏感に反応して、笑っていればOKだったのに、今は、女性も、積極的に面白いことをいって男の子を笑わせなければならない、らしい。
ほんとにね、大変ね。
世の流れは、そういう面白い子にスポットがあたるようになっているわけで、それがわりとすらすらできる人は大いにやって欲しいし、でも、できないからといって落ち込むことはない、と思う。
できなければ、無理にやる必要はない。

ただし、その場では、たとえ主役になれなくても、楽しそうに振舞うことはルールだと思う。他のみんなと一緒になって笑い、お喋りし、溶け込むように努力することだ。ひとりつまらなそうにしていたり、「イヤーね、彼女ったらいつも受けばっかり狙って」と嫉妬したり、私は暗いんだわと憂鬱になったりしてはダメである。男の人も含めて他のメンバーは、そういうところはちゃんと見ているものだ。

とはいえ、本心をいえば、私もそのようなことは大の苦手。
しかも、グループでの笑いそのものが不自然だと思うこともある。2人、3人くらいの本当に調子の合う人との方が話は弾むし、心の琴線ならぬ笑線のようなものに触れて、笑い転げてしまう。
そんなときは無理をしなくても面白いことが言えるし、相手はその話に対して心から笑ってくれているし、とてもナチュラルな感じだと思う。

さてここでひとつ提案だが、その時の相手との呼吸、間のとりかたなどを覚えておき、あるとき思い切ってそれをみんなの前で披露してはどうだろう。笑いがとれなければそれはそれでよし、あなたは場慣れしていきつつあると考えればいい。もし特定の誰かに受けたら、それはすごいチャンスだ。あなたが面白いと思っていることをキャッチできる人は、男であれ女であれ、感性に通じるものがあると思うからである。
 
岸本裕紀子写真岸本裕紀子
エッセイスト、政治コラムニスト。1953年生まれ。慶応義塾大学卒業後、女性誌編集部を経て渡米。NY大学行政大学院修士課程修了。近著は『30代は女のベストシーズン!』(扶桑社)、『「だれかいい人いない?」といっているあなたへ』(講談社)など多数。
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